2007年5月 4日 (金)

2007 室内選抜 男子・高飛込 決勝

男子高飛び込みです。
この試合の見どころはズバリ、村上和基選手が優勝出来るか!?
だったと思います。
というのは、村上選手は、実力的には昨春時点で既にトップに立たれていながら、
昨年は室内選抜、日本選手権と連続で優勝を逃されていたからです。
(ともに予選では圧倒的にリードしながら、決勝では大きなミスをされてのことでした)

出場選手一覧

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桜井薫
栃木DC
佐藤由彬
富士常葉大学
大内嘉之
筑波大学
小山剛
日本大学
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宮本幸太郎
米子養護教員
岡本優
栃木DC
川口剛
奈良県体協
村上和基
群馬DC

まずは成績一覧です。

順位 選手名 1本目 得点 1演技
平均
難易率
合計
平均
演技点
1 村上 和基 群馬DC 459.40 76.57 19.7 7.77
2 宮本 幸太郎 米子養護教員 406.00 67.67 18.6 7.28
3 岡本 優 栃木DC 362.30 60.38 18.8 6.42
4 大内 嘉之 筑波大学 332.30 55.38 18.0 6.15
5 川口 剛 奈良県体協 327.55 54.59 18.4 5.93
6 櫻井 薫 栃木DC 318.85 53.14 17.9 5.94
7 佐藤 由彬 富士常葉大学 315.60 52.60 17.4 6.05
8 小山 剛 日本大学 314.50 52.42 17.9 5.86


優勝は、期待の村上和基選手でした。
1演技あたりの平均得点が70点どころか75点超。合計難易率も20点目前と、
圧倒的な強さを見せてくれています。

2位は宮本幸太郎選手でしたが、400点超とこちらも会心の出来でした。
昨年は室内・日本選手権を連覇されたんですが、優勝得点は各371点、393点
でしたので、今回はそれらを上回る素晴らしい出来ばえでした。

3位の岡本優選手は、飛板飛込では定評があるものの、「高」の方は棄権がち
で、今回遂に初の表彰台となりました。平均得点も60点を超えられており、
次に繋がる、健闘だったと思います。

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次に得点推移ですが、村上選手がノーミスのぶっちぎり状態だったことが分かり
ます。こんなグラフは「板」の寺内健選手以外では見たことがありません。凄い
ことだと思います。
2位の宮本選手もミス無く着実に加点されています。
3位の岡本選手は3本目の演技の失敗で一度は最下位まで沈まれながら、残り3
本で一気に挽回されています。

0704mp02
演技別の得点分布ですが、今回は70点を超えるいい演技が沢山見れて、非常に
応援のしがいのあった競技だったことが分かります。
特に優勝の村上選手は1本を除いて全て70点超、しかもその内2本は80点台です
から本当に文句無しです。
2位の宮本選手も、最低点でも60点近くを確保されており、70点台2本を含めて
非常に充実度の高い演技だったことが分かります。
3位の岡本選手ですが、グラフに表示できないほどの大失敗(30点)もありました
が、一方で80点台後半のスーパー演技も決められており、今後の期待度が非常に
高いと思います。
(4位の大内選手以下は、まずは70点を超える演技を目指してほしい気もします。)


選手

演技 難易率 平均
演技点
得点 累計
1 村上 和基 107B 3.0 8.17 73.50 73.50
407C 3.2 7.33 70.40 143.90
207B 3.6 7.00 75.60 219.50
5253B 3.4 8.17 83.30 302.80
6142D 3.1 7.33 68.20 371.00
307C 3.4 8.67 88.40 459.40
2 宮本 幸太郎 405B 2.8 8.00 67.20 67.20
107B 3.0 6.50 58.50 125.70
305B 2.9 8.50 73.95 199.65
207C 3.3 6.17 61.05 260.70
626C 3.2 7.17 68.80 329.50
5253B 3.4 7.50 76.50 406.00
3 岡本 優 205C 3.0 6.17 55.50 55.50
305C 3.0 6.50 58.50 114.00
107B 3.0 3.33 30.00 144.00
6243D 3.2 6.83 65.60 209.60
407C 3.2 9.00 86.40 296.00
5253B 3.4 6.50 66.30 362.30

表彰式
0704mp_podium
(左から、岡本優選手、村上和基選手、宮本幸太郎選手)

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2007年4月29日 (日)

2007 室内選抜 女子・高飛込 決勝

注目の女子高飛込の決勝ですが、実は今回は"勝負"という意味では
あまり面白味のない試合となりました。
というのは、肺炎で世界水泳を辞退された浅田梨紗選手が、「復調が
思わしくない」とのことで本大会も欠場されたため、世界水泳で
予選5位の実績を残された中川真依選手の独り舞台となってしまったか
らです。
(とはいっても、見所は沢山ありました)

出場選手一覧

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森裕希
浦和一女子高
田中紀美子
群馬DC
山下藍奈
セントラル
山下美沙子
北国銀行
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石井めぐみ
埼玉日産
大槻枝美
セントラル
宮嵜多紀理
富士常葉大DC
中川真依
金沢学院大学

それでは、まず成績一覧を見てみましょう。

1.成績一覧


選手名 所属 得点 1演技
平均
難易率
合計
平均
演技点
1 中川 真依 金沢学院大学 356.15 71.23 15.0 7.91
2 宮嵜 多紀理 富士常大DC 313.60 62.72 15.0 6.97
3 石井 めぐみ 埼玉日産 296.60 59.32 15.0 6.59
4 山下 美沙子 北國銀行 273.30 54.66 15.8 5.77
5 田中 紀美子 群馬DC 256.05 51.21 13.8 6.18
6 山下 藍奈 セントラル 242.00 48.40 13.4 6.02
7 大槻 枝美 セントラル 239.85 47.97 15.3 5.23
8 森 裕希 浦和一女子高 198.40 39.68 14.1 4.69

中川選手が予選での好調をそのまま持ち越されて、何と平均得点70点超
という近来まれに見る高得点で優勝されています。演技点の平均も
7.91と8点に肉薄されていて、高いレベルで安定感が増していることが
分かります。
準優勝は、昨年の覇者・宮嵜多紀理選手。実は昨年の優勝得点が298点
と300点に満たなかったんですが、今回はそれを大きく上回る313点を
マークされています。中川選手の演技が良すぎたため連覇こそならなかっ
たものの、宮嵜選手の充実ぶりも非常に印象に残りました。

3位はベテランの石井めぐみ選手。ここ1~2年はいい演技と失敗演技との
落差が激しく、不本意な結果に終わることがあったんですが、今回は失敗
を最小限に止められて、久々の表彰台に立たれました。

4位の山下美沙子選手は、中川選手とペアを組んで世界水泳にも行かれた、
国内ではダントツの高難易率を誇られる名選手なんですが、今回はやや
不本意な結果に終わられました。素人目には、ちょっと疲れが抜けきってい
ないようにも見えました。残念です。

5位田中紀美子、6位山下藍奈(らんな)、8位森裕希の3選手は中高生で、
今回はファイナリストに躍進されました。
3名ともバネや捻りの軸取りや入水の切れ等々に非凡なものが窺え、近い将来
さらに上位を脅かす存在への成長が予感されます。私も応援していて、非常に
楽しみに思いました。

2.得点推移グラフ
2007shitsunaiwp01

次に得点推移ですが、中川選手の独走振りが明白です。
また、熾烈な2位争いを続けられていた宮嵜石井両選手でしたが、最後
の1演技(共に5253B)で明暗が分かれたことが分かります。
山下選手は、2、3本目の得点が伸びず、4、5本目の演技で挽回を図ら
れたものの、及びませんでした。

3.演技別得点分布
2007shitsunaiwp02

演技別得点分布です。
中川さんの最低点が実に65点と、つまり失敗演技が一つも無かったんですね。
改めて凄い!と思います。
宮嵜選手は、70点超の演技を2本出されるなど、かなり充実した出来だったと
思うんですが、305Bのショートが痛かったです。
石井選手も、手堅い演技を続けられていたんですが、得意技の305Bでまさか
の失敗が出てしまったのが痛かったです。
山下選手は、他選手には無い勝負技2本の内、1本で失敗(407C)、もう1
本(207C)はまずまずいい出来だったものの、大きく差を詰めるほどの点は
出ず、苦しい試合を戦い抜かれました。

4.演技詳細(上位4選手)


選手 演技 難易率 平均
演技点
得点 累計
1 中川 真依 405B 2.80 8.33 70.00 70.00
205B 2.90 8.00 69.60 139.60
107B 3.00 8.50 76.50 216.10
305B 2.90 7.50 65.25 281.35
5253B 3.40 7.33 74.80 356.15
2 宮嵜 多紀理 405B 2.80 7.67 64.40 64.40
205B 2.90 7.00 60.90 125.30
107B 3.00 7.83 70.50 195.80
305B 2.90 5.33 46.40 242.20
5253B 3.40 7.00 71.40 313.60
3 石井 めぐみ 405B 2.80 7.00 58.80 58.80
107B 3.00 7.17 64.50 123.30
205B 2.90 8.00 69.60 192.90
305B 2.90 5.67 49.30 242.20
5253B 3.40 5.33 54.40 296.60
4 山下 美沙子 107B 3.00 6.50 58.50 58.50
305B 2.90 5.83 50.75 109.25
407C 3.20 3.67 35.20 144.45
207C 3.30 6.83 67.65 212.10
5253B 3.40 6.00 61.20 273.30

最後に上位4選手の得点詳細です。
上位3選手の演技構成は全く同じ(演技順は微妙に違いますが)で、難易率の
合計が15.0です。先の世界水泳の決勝進出者12名中7名が16.1以上で、最高
が16.8(ウィルキンソン選手)、平均が15.9だったことを思うと、中期的には難易
率を上げていくことが、世界で戦うための課題の一つと思います。
但し、今回の中川選手の356点は、世界水泳・決勝でも5位に入れる高得点です。
やはり、演技の正確性やダイナミックさ等、実施の重要性も忘れてはなりません。

表彰式
0704wp_podium

(左から、石井めぐみ選手、中川真依選手、宮嵜多紀理選手)

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2007年4月25日 (水)

2007 室内選抜 男子3m飛板飛込 決勝

メルボルン世界水泳で堂々の4位となられた寺内健選手の凱旋試合として、
非常に期待度の高い試合でした。

それでは、まず成績一覧です。

1.成績一覧


 選手名  所属 得点 1演技
平均
難易率
合計
平均
演技点
1  寺内 健  JSS宝塚 492.85 82.14 19.5 8.42
2  岡本 優  栃木DC 367.55 61.26 19.0 6.45
3  村上 和基  群馬DC 365.35 60.89 18.6 6.55
4  宮本 幸太郎  米子養護教員 353.85 58.98 18.0 6.55
5  坂井 丞  神奈川DC 347.40 57.90 17.0 6.81
6  江川 克彦  日本体育大学 318.45 53.08 18.0 5.90
7  上野 太助  日本体育大学 284.15 47.36 17.5 5.41
8  岩田 直樹  富士常葉大学 265.35 44.23 17.5 5.05

寺内健選手が、1演技平均82点強で圧勝されています。難易率(DD)合計も
3群を305B(DD:3.0)→307C(DD:3.5)に上げられたことも有り、一段高いもの
となっています。
2、3位には共に高校生の岡本優村上和基の両選手が入られました。
もともと3m板では躍進中の岡本選手が期待通りの活躍。また、昨年「高」で
ブレイクされた村上選手が、今回は「板」でも結果を出されました。
さらに特筆すべきは、5位に中学生(昨年のJO2冠王)の坂井丞選手が
シニアデビューして、いきなり上位に食い込まれました(305C動画)
ベテランの宮本幸太郎選手も気を吐いて4位を確保。
一方で、大学勢の演技が今一つだったかもしれません。特にインカレ2冠の
江川選手には期待が集まったんですが、この日はハードルが前に流れ気味で
調子の波に乗り切れなかったようです。
尚、上位常連の大ベテラン・坂田芳寛選手はケガで欠場されたそうです。
(決して引退されたわけではないそうです)


2.得点推移グラフ
Shitsunaim3b01

続いて、得点推移グラフですが、寺内健選手の独走振りが明白です。
また、大幅に出遅れた村上選手が本数を重ねる毎に順位を上げられ、
最終演技で岡本選手の失敗(助走のやりなおし:演技点を2点減点)もあって
肉薄されたものの、僅差(2.2点)で追いつけませんでした。


3.演技別得点分布
Shitsunaim3b02

次は、演技別得点分布ですが、やはり寺内健選手の別格振りが明らかです。
なにしろ、寺内選手の最低点を超える演技が、残りの7選手の演技中1本も
ありません。
2~4位の3選手は、ともに40点そこそこの失敗演技が1本づつあり、
失敗の度合いで順位が決まったようにも見えます。
ただ、3選手合わせて、70点台の演技が1本しかない点はちょっと寂しい
気もします。
5位の坂井選手は、むしろ一番安定した得点を上げられていて、これから
難易率が上がっていけば、さらに上位を窺えると考えられます。


4.演技詳細(上位4選手)
順位 選手 所属 演技 難易率 平均
演技点
得点
1 寺内 健 JSS宝塚 205B 3.0 8.50 76.50
307C 3.5 7.67 80.50
405B 3.0 8.50 76.50
5154B 3.4 7.50 76.50
107B 3.1 9.50 88.35
5353B 3.5 9.00 94.50
2 岡本 優 栃木DC 405B 3.0 7.33 66.00
305B 3.0 6.50 58.50
107B 3.1 7.83 72.85
205B 3.0 6.50 58.50
5154B 3.4 6.83 69.70
5353B 3.5 4.00 42.00
3 村上 和基 群馬DC 205B 3.0 4.50 40.50
107B 3.1 7.00 65.10
5152B 3.0 7.50 67.50
405B 3.0 7.33 66.00
305B 3.0 6.83 61.50
5353B 3.5 6.17 64.75
4 宮本 幸太郎 米子養護教員 205B 3.0 7.33 66.00
305B 3.0 4.50 40.50
405B 3.0 7.67 69.00
107B 3.1 6.67 62.00
5152B 3.0 6.00 54.00
5335D 2.9 7.17 62.35


最後は上位選手の演技詳細です。
寺内健選手は、2本目の307Cで平均演技点7.67で得点80.50。世界
水泳時は確実性優先で305B(平均演技点9.00で得点81.00)を使われ
たんですが、やはり80点台後半~90点以上を目指すのであれば、より
難易率の高い技への挑戦の重要性を感じ取れます。

岡本選手は、6本目の演技を昨年までの5235D(DD:2.8)から5353B(DD:3.5)
へと難易率を大幅に上げられ、国内最高クラスの難易率合計を実現されま
した。
同様に村上選手も5253C(3.3)を5353B(DD:3.5)へとレベルアップされました。
これは難易率の差自体は僅かかもしれませんが、やはり2群よりも助走で
高さを付けられる前踏み切り系の技に転換したということかもしれません。

表彰式
0704m3b_podium
(左から村上和基選手、寺内健選手、岡本優選手)

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2006年5月 1日 (月)

2006 室内選抜 女子・高飛込 決勝

Ⅰ.結果一覧

順位 選手名 所属 得点 1演技
平均
難易率
合計
平均
演技点
1位 宮嵜 多紀理 富士常葉DC 298.15 59.63 14.8 6.72
2位 中川 真依 金沢学院大学 290.45 58.09 15.0 6.45
3位 浅田 梨紗 JSS宝塚 287.00 57.40 14.8 6.46
4位 山下 美沙子 北國銀行 277.30 55.46 15.8 5.85
5位 磯野 桜子 信愛女学院 249.45 49.89 13.5 6.16
6位 石井 めぐみ 埼玉日産 236.75 47.35 15.0 5.26
7位 倉澤 歩 群馬D.C 229.60 45.92 14.0 5.47
8位 大槻 枝美 金戸DC 214.65 42.93 15.3 4.68

Takiriwinnerwp2_1 ・今回の女子・高飛込は、一ファンの立場から言えば、やや不完全燃焼ではなかったか、という気がしました。
・まず、会心の演技のバロメーターとも言うべき70点以上の演技が一つも観れませんでした。
 特に107B(前宙返り3回半・蝦型)はひどく、60点台の演技すら1つもなかったことはとても残念でした。
・また、例年上がり続けていた難易率が、今回はむしろ後退しました。具体的には、昨年は3選手が挑戦された207C(後ろ宙返り3回半・抱え型)は、今年は山下美沙子選手お1人でした。
 また407Cへ挑戦されたは去年と同様、山下美沙子選手だけでした。
・その結果、優勝得点が宮嵜多紀理選手の298.15点と、僅かとは言え300点を割り込みました。
 (ここ2~3年は300点以上[昨年の日本選手権・優勝の中川選手は332点!]でした)
・ただ、このような各選手が苦しい演技を続けられる中で、安定度ではもともと定評のあった宮嵜
 選手が、ガマンの演技を貫いて優勝されたこと。強豪ひしめく女子・高飛込で、久々の優勝を決
 められたことは、やはり特筆・祝福すべきことだと思います。
 思えば一昨年のアテネ五輪で決勝進出(11位)を果たされた後、所属のミキハウス・クラブの解
 散、単身での静岡のクラブへの移籍等、飛び込みに集中しきれない厳しい環境の中にいられま
 した。そうした中での復活劇は、確かに観る者をジーンとさせるものがありました。
 宮嵜選手!、おめでとうございました!!


Ⅱ.得点推移
2006shitsunaiwp01
・こうして見ると上位選手のラインの勾配は殆ど変わりません。つまり、何本飛んでも
 点差があまり動きません。ということは、ミスで1本でも勾配を下げてしまうと、苦しく
 なるということでしょう。
・1本目こそやや出遅れられた宮嵜選手でしたが、2本目で首位に立たれた後は、そ
 のまま逃げきりに成功されました。


Ⅲ.群別得点分布
2006shitsunaiwp02
宮嵜選手の安定振りが、ここでもはっきりと裏付けられしいます。
中川選手と浅田選手は、ともに1群(107B)の失敗が非常に痛かったことが
 分かります。(この失敗き程度の差が、2位と3位を分けた、とも読み取れます)
山下選手も、50点以下が2本と60点前後が3本と、さすがにこれではちょっと
 苦しいところです。
・新進の磯野選手と倉沢選手は、無難にまとめた感じでしょうか。大きな失敗
 がなかったことは収穫大だったと思いますが、さらなる飛躍を期するには、1
 種目でいいので、60点台後半以上を狙える得意技の獲得を目指してほしい気
 がします。
・久々の復帰を果たされた大槻枝美選手は、大技626C(逆立ち後ろ宙返り3回・
 抱え型。難易率3.2)に果敢に挑戦されましたが、逆立ちでややバランスを崩さ
 れ、そのせいもあってか大幅ショートとなってしまい、点が伸びませんでした。
 ですが、大槻選手にとっては今回の大会は勝ち負けより、来年以降に向けた
 チャレンジの場と位置づけての戦いだったようにも思えます。


Ⅳ.上位選手の得点詳細

順位 選手 演技 難易率 平均
演技点
得点
1位 宮嵜 多紀理 405B 2.8 6.33 53.20
★205B★ 2.9 7.50 65.25
107B 3.0 6.00 54.00
305C 2.7 7.33 59.40
5253B 3.4 6.50 66.30
2位 中川 真依 ★405B★ 2.8 7.83 65.80
205B 2.9 6.00 52.20
107B 3.0 5.00 45.00
305B 2.9 6.83 59.45
5253B 3.4 6.67 68.00
3位 浅田 梨紗 405B 2.8 7.17 60.20
107B 3.0 4.00 36.00
★205B★ 2.9 7.83 68.15
305C 2.7 7.17 58.05
5253B 3.4 6.33 64.60
4位 山下 美沙子 107B 3.0 5.33 48.00
305B 2.9 6.83 59.45
407C 3.2 6.33 60.80
207C 3.3 4.83 47.85
5253B 3.4 6.00 61.20
浅田梨紗選手については、昨年のモントリオール世界水泳での6位入賞以降、点が伸
 びなくなっていて、一部では「身体が大きくなってきて、キレがなくなってきた」とか、「ピ
 ークは去年だった」とかいう人もいて、正直心配していました。ですが、浅田選手の演
 技をこの目で観て、それは杞憂であること、単なる無責任な憶測に過ぎないことが分
 かりました。確かに、昨年春までは面白いように決まっていた入水が、どうにも決まら
 なくなっているようでしたが、肝心の踏み切りや空中姿勢の思い切り・バネ・高さ・切れは
 全く申し分ない、素晴らしいものでした。むしろ上が素晴らしすぎて、最後の入水が合
 わなくなってしまっているようにも感じられました。常に攻めの姿勢が窺えていました。
 今回は惜しくも3位の結果でしたが、いつでも復活可能という気がします。(今回は、そう
 確信できたことが最も嬉しかったです。)
山下選手は、昨年は入水を見事に決められて調子に乗れた107Bが、オーバーしてしま
 い、407Cはまずまずの演技でまとめられたものの、勝負の207Cが大幅ショートしてしま
 い、点が伸びませんでした。日本の女子ではダントツ高難易率を実現されている山下
 手ですが、今回はやや不本意な結果だったかもしれません。
・今回は出入りの多い演技で、惜しくも5位に終わられた石井めぐみ選手でしたが、
ベテランらしい鋭い演技も随所にみせてくれました。特に4本目の305Bは素晴らしい演技でした。
是非、動画でご確認下さい。


(fin)

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